2016年8月15日月曜日

似非プレイ記 盗賊ギルド その6 白き小瓶

※ 盗賊ギルド関連のクエストのプレイ記ぽいものです。冗長や省略が多々あります。
※ 今回は盗賊ギルド関連のクエストではありません。




 ニルインは良家の出でありながらヴァレンウッドのギルド"銀の三日月"に所属していたが、その所業を父親に知られデルビン爺さんのつてでリフテンに移り住むことになった男だ。
 ウッドエルフだけあって弓を得意としていて手ほどきもしてくれる、もちろん金は取られるけど。
「ひとつ腕試しにちょっとした宝探しをしてみないか?ウィンドヘルムのニラナイがお前に頼みたいことがあるそうだ」


 ニラナイ、ウィンドヘルムの市場で雑貨屋を営んでいるハイエルフ・・・というのが表の顔で裏で盗賊ギルドと繋がって盗品も扱っている女だ。
「正式な依頼という訳じゃなくあくまで"お願い"として聞いて欲しいの」
 ニルインの話を伝えると彼女はそう切り出した。

 市場のすぐ目の前にある錬金術店ホワイトファイアル、そこの主人のヌレリオンは長年"白き小瓶"の伝説を追いかけてきた。
 "白き小瓶"とはクラルミルという男が世界のノドに初めて降った魔法の雪から作り上げた小瓶で、中に入れた液体を充填する性質があると言われている。
 ヌレリオンは最近、その小瓶の所在を突き止めたらしいが、老いたヌレリオンに残された時間は少なく小瓶を取りにいける身体ではない。

「ヌレリオンの代わりに白き小瓶を取ってきて、できれば彼に渡してほしいの」
 ニラナイの"お願い"はそういう事だった。
 正式な依頼じゃないからニラナイから依頼料は出ない。だけど、何故そんなにヌレリオンの事を気にかけるのかぐらいは教えて貰わないとね。
「強いて言うなら、この北の地で暮らす同じハイエルフが志半ばで死ぬのを見たくないだけよ。白き小瓶を一目でも見ることができれば彼の魂は安らかにエセリウスへ向かうはずよ」

 ホワイトファイアルに入ると二人の男が言い争いをしていた。
 ひとりは若いインペリアル、もう一人は年老いたハイエルフ。このハイエルフがヌレリオンだろう。
 白き小瓶を探しに出かけようとしているヌレリオンを助手のインペリアルが止めているところらしい。
「げほっ!ごほっ!」
「そら見たことか。まだ良くなってないんだよ。いま薬を持ってくる」
 言い争いはヌレリオンが咳き込んだことで中断された。
「ふん、治してくれる薬があるならとっくに見つけておるわ・・・」

「うん?客か?欲しいものがあるならそこのクインタス・ナバレに聞け。他人の世話を焼くのが好きな愛すべきおせっかいだ」
 ニラナイにある程度聞いていたが、ヌレリオンは相当の頑固者みたいだ。
 私は、老人の機嫌がこれ以上悪くならないように気をつけながら老人の代わりに白き小瓶を探し出してくることを提案した。
「やってくれるのか?老いぼれに手を貸してくれる人がいるとは嬉しいことだ」
 ヌレリオンは表情は変えないものの、その声は心なしか柔らかくなり白き小瓶のありかを丁寧に私に説明した。
「あれは製作者のクラルミルと共に埋葬されている。西にある見捨てられた洞窟の中だ。クラルミルは狡猾な男だった。死後もそれは変わらん。錬金術に練達していなければ奴の墓所にはたどりつけん。」
 つまり、特殊な錬金術の調合物が無ければ白き小瓶は手に入らないってわけね。
「そうだ。だが、ついているな。私がもう混合物を調合しておいた。さあ、もっていけ」
 私は、カウンターに置かれた混合物の入った瓶を受け取るとクラルミルの眠る洞窟へ向かった。

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