2015年7月2日木曜日

似非プレイ記 東から昇る その一

※ ドヴァキンかも知れないしそうではないかも知れない、冒険者として生きていける程度には特別な存在というロールプレイです。
作中のクエストとは内容が違う場合がございます。というか違います。




「ドロさ~ん、ドロテアさ~ん」
「ん~・・・」
 ちょっと無理をしてスカイリムの首都ソリチュードまで足を伸ばして宿屋ウィンキング・スキーヴァーに宿泊した私達だったが、日が完全に昇りきった時間になってもドロテアは起きなかった。
 昨夜ソリチュードに着いたのは夜半過ぎだったし、道中フロストトロールに襲われたり色々大変だったし彼女はこのまま寝かせておいて今日は一人で用事を済ませるとしよう。

「う~ん・・・やっぱり頼りすぎてるのかなあ・・・」
 ソリチュードの港、東帝都社という帝国随一の海運会社の支社へと向かっている途中で私は戦闘でドロテアに負担をかけている事を悩んでいた。
 重装で盾役だから前に出て攻撃を受けるのは当たり前とドロテアは言うけれど、明らかに負担が大きい事は今日のドロテアの様子を見て分かる。
 負担を軽くするには攻撃を受ける数を減らす、つまりもっとスムーズに相手を倒さなきゃいけない事になるが・・・。

「倉庫は立ち入り禁止だ。来た道をまっすぐ引き返すことをお勧めする」
っと、考え事をしながら歩いていたらいつの間にか東帝都社の倉庫の前まで歩いてしまっていたようだ、倉庫前の衛兵に止められてしまった。
「あぁ、ごめんなさい衛兵さん。考え事をしながらちょっと歩きすぎてしまったみたい」
「ふむ、確かに東帝都社にいくつかの問題が起こっている事は聞いている」
 愛想笑いで誤魔化そうとした私を東帝都社の人間と勘違いしたのか、衛兵はなにやら興味深い話を漏らした。
 これはもう少し聞き出してみるか。
「あら?衛兵さんの間にもその話は広がってるの?」
 "しな"を作って衛兵に語りかける。
「い、いや・・・詳しい話は何も知らないんだ。」
 ん~警戒してるのかそれとも本当に知らない?
「でも、誰かから聞いたんでしょ?」
「ああ、だが聞かなくても分かるさ。東帝都社の船が全く動いてないからな」
 船が全く動いてない・・・?帝国全域の海運を取り仕切ろうかという会社の船が?
 これは思ったより大事みたいだ。
「これ以上邪魔をしないでくれ。仕事の悩みならウィンドヘルムのオルサス・エンダリオにでも相談するんだな」
 そう言うと衛兵はシッシッと私を追い払う。
 もう聞きだせる事もないだろうし私は大人しく東帝都者の倉庫から離れた。

 しかし、いつからか分からないが東帝都社の船が動いてないとすると、いずれスカイリムはかなりの物資不足に陥ってしまうはずだ。
 今は自給自足できている物であっても寒冷地ともなれば不作の年だって当然ある。
 そして富裕層が特に好む帝都のワインやブランデーなども不足してくる。


「つまり、問題を解決するにしろしないにしろ儲け話の匂いがするのよ」
「で、ウィンドヘルムまで来たのね」
「疲れてるトコごめんね」
「いや、充分寝たし、今回は馬車だったから大丈夫よ」
「でも、もうこんな時間になっちゃったし、とりあえず今日は宿をとってオルサス・エンダリオって人には明日会いに行きましょ」

つづく

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